派遣の先生インタビュー
ひとみ先生
派遣保育士歴:3年
大阪府大阪市 保育園勤務
#3児ママの働き方
#無資格からの挑戦
#笑顔は、私のしごと
				
今の働き方について教えてください
短大卒業後、大阪府内の子育て支援センターで支援員として約10年間勤務。3人目の出産を機に退職し、ブランクを経て派遣保育士として復帰しました。
現在は0歳児クラスを担当しており、週3日・9:00~14:00で勤務しています。3児の母でもあります。
幼稚園の思い出が、ずっと私の原点

「大きくなったら先生になる!」って、気づいたときにはもう思ってましたね。きっかけは…小さい頃から自然と“子どもと関わるのが好き”だったからだと思います。友達の弟や妹の面倒を見るのも楽しくて、独身時代には、仲のいい友達の子が我が家にお泊まりに来ることもあったくらいです。
自分が通っていた幼稚園での思い出も楽しいものばかり。特に「お泊まり保育」は今でも強く印象に残っています。みんなでカレーを食べて「おいしいね〜」と言い合ったり、ホールで椅子取りゲームをしたり。
素敵な先生と仲良しの友達とワイワイ過ごす毎日がすごく居心地が良かったことを覚えています。
私が見つけた“先生”の別のかたち

中学・高校生になっても、先生になりたいという気持ちは変わらず、保育科のある短大へ。部活はソフトテニス部で、全国大会にも出場!団体戦で1位をとったこともあるんです。
部活と勉強の両立はなかなかハードでしたが、チームで頑張る楽しさや支え合う力を、ここでたくさん学びました。
そんな学生生活の中で取得したのは、幼稚園教諭の免許。幼稚園の先生になるのも選択肢のひとつとして考えていたんですが、「一人担任としてクラスを任される」と考えたときに、正直不安な気持ちが大きくて…。
そんなとき、学校の就職支援課の方から紹介されたのが、子育て支援センターでの支援員という仕事でした。
説明を聞いた瞬間、「え、これめっちゃ良いやん!」と直感でピンときて(笑)。迷わずその道に進むことを決めました。
先生であり、ママであることが力になった10年

支援センターは子どもと保護者が一緒に過ごせる交流の場。私が勤務していたセンターには、乳幼児さんだけでなく、小学生から高校生までが遊びに来ることもあって、毎日いろんな人と出会える面白さがありました。
子育てに関する相談を受けることも多かったですが、当時の私はまだ20代前半。知識があっても、相手の悩みに本当の意味で寄り添うことの難しさを感じていました。
でも、「それでも、話を聞いてもらえるだけで少しラクになる」って思ってもらえるように、とにかくしっかり耳を傾けることを大切にしていました。
分からないことがあっても、無理に答えようとせず、「専門のスタッフに聞いてきますね!」ときちんとつなぐ。それが、当時の私なりにできる“誠実な対応”だったと思っています。
常連の子どもたちが「ひとみ先生〜!」と声をかけてくれるのが嬉しくて、親御さんともだんだん仲良くなり、時にはママ友のように話し合える関係に。
私自身も3人の子育てをしながら働いていたので、気づけば、子育ての経験がそのまま仕事に活かせるようになっていて。“ママである自分”が、支援員の仕事を支えてくれてたんやなぁって思います。
子育ても保育も、無理なく両立できるって嬉しい

すごくやりがいを感じていたのですが、3人目の出産を機に支援員を退職。センターは月曜が休館日で、基本的に土日勤務が必要だったんです。子どもが3人となると、どうしても週末の勤務が難しくなってしまって…。
少し余裕ができた頃に再び仕事を探し始め、「保育関係」「土日休み」「週3勤務」の3条件で検索。そこで出会ったのがベルサンテさんでした。
そのとき初めて「派遣保育士」という働き方を知りました。正直「え、保育で派遣ってどういうこと?」と驚きましたが、話を聞くうちに「これ、自分にぴったりやん!」と(笑)。
保育士資格がなく、園での勤務経験もゼロ。それでも丁寧に話を聞いてくださった担当のsaitouさんには本当に感謝しています。
子どもが3人いると、誰かが風邪をひいたら家族内で順番にうつっちゃうことも…。そんな事情も事前にお伝えしたうえで受け入れてくれる環境を見つけてくださったからこそ、安心して復帰することができました。
「無理なく働ける」って、ただの条件だけじゃなく、“ちゃんと理解してくれる人がいる”ということ。それが一番の安心材料でした。
やっぱり保育っていいと思う瞬間は?

園での保育が始まってすぐは、やっぱり戸惑いもありました。
たとえば給食や午睡。支援センターにはなかった場面で、どう声かけすればいいか手探り。自分の子なら「はよ食べや〜!」で済む場面でも、保育ではそうはいかない。
「パクパク食べてるね〜」「おいしいね〜」と優しく声をかけながら、一緒に楽しむように過ごすことで、子どもたちが少しずつ心を開いてくれるんです。
午睡の時間も同じ。最初は泣いていた子が、背中をトントンしているうちに笑顔になり、スーッと眠ってくれるように。その瞬間は、もうたまらなく愛おしいんですよね。
「この先生、安心できるかも」と思ってもらえた気がして、嬉しくなっちゃいます。
あと、私は昔から、団体戦が好き。だからこそ、保育園のチームで動く空気感がすごく好きです。先生同士で困った時は「バトンタッチお願いしまーす!」なんて助け合いながら保育する感じ、最高です。
クラスをみんなで作り上げていく――この仕事のやりがいは、やっぱりそこにあるなぁと日々感じています。
“NO壁”先生のモットーは、笑顔でいること

私が保育の現場で大切にしているのは「笑顔でいること」。
子どもたちは大人の空気をすぐ感じ取ります。だからこそ、どんなときも明るく、雰囲気が柔らかくなるように意識しています。
ありがたいことに、同僚から「ひとみ先生がいると和む〜」なんて言ってもらえることもあります。でもそれは、周りの先生が私に“壁”を作らず接してくれるからこそ。
私は「NO壁!」がモットー(笑)。初対面でも自分からグイグイ話しかけちゃうタイプで、相手との距離を縮めるのが得意なんです。だから私にも土足でどんどん踏み込んできてもらってOKです(笑)。
もちろん、人間同士なので“合う・合わない”はあります。でも、ちょっとした世間話から始めて、少しずつ近づいていけば、意外とすぐ仲良くなれたりするんですよ。
先生同士が仲良くしていると、子どもたちも安心して過ごせる。だから私はこれからも、みんなが気持ちよく過ごせる空気がつくれるなら、いじられ役でもなんでもOK(笑)。
自分らしく、まわりの笑顔のきっかけになれたら嬉しいなと思ってます。
大切にしている言葉

「人に優しく、笑顔!」
毎日の生活で大変なこともありますが、それを乗り越えた先に見える“最高の景色”があると感じています。
今は親も子どもも先生達も安心して保育園に通えることが1番の目標です。園が第2の家に感じて欲しいので、いつも笑顔で過ごしてみんなにとって太陽のような存在でありたいです。
一度は諦めていた保育士の先生。支援員時代には考えられなかった今をこれからも全力で楽しんでいきます!
【編集後記 fromひとみ先生担当の保育コンシェルジュより】

現在担当のnakashioya(写真左)とひとみ先生(写真中央)、前任のsaitou(写真右)
ひとみ先生、いつもありがとうございます。
先生とお話ししていると、私の方が元気をいただいてしまいます。明るく前向きで、初めての園でもすぐに場を和ませてくださる姿、本当に素敵だと感じています。
保育園で働くうえで大切なことは、仕事を覚えることだけでなく、先生同士のコミュニケーションや連携です。
ひとみ先生の持ち前の明るさや人柄は、自然と周りに良い影響を与えていると思います。
子育てとお仕事の両立は大変だと思いますが、それを感じさせないパワフルさに頭が下がります。先生の周りには自然と笑顔と安心感が広がり、子どもたちや先生方にとって大きな存在になっていくんだろうなと思っています。
これからも先生ならではの視点や経験が、現場に新しい風を吹き込んでいくのだと思うと、とても楽しみです。先生の頑張りが同じように働く保育士さんたちの励みにもなっていくはずです。
どうか無理せず、先生らしく楽しみながら続けていただければ嬉しいです。これからも一緒に頑張っていきましょう!
from saitou
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インタビュー・構成 ・文 : 野間直樹
文 :  朝海弘子
写真 :黒田彩加
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