派遣の先生インタビュー
はるな先生
派遣保育士歴:2年
大阪府泉佐野市 こども園勤務
#ナレーター×保育士
#悩んだ日々が力になる
#未経験からの挑戦


今の働き方について教えてください
大阪府泉佐野市内のこども園で、派遣保育士として乳児クラスのフリー担当をしています。
勤務日は週3日で平日は14時から18時まで、土曜日は9時から18時までです。
保育士の仕事と並行して、ナレーターとしても活動し、専門学校の声優コースで講師も務めています。
夢は声優!

幼い頃からテレビや漫画の世界が大好きで、小学生のときにSMAPが声優に挑戦する記事を見て「こんな仕事があるんだ!」と衝撃を受けました。専門学校で声優学を学び、卒業後はナレーターに。
ナレーター歴は今年で20年。会社紹介や研修動画、六甲ライナーの車内アナウンスなど、幅広い分野で活動してきました。
育児の苦労が、保育士を志すきっかけに

ナレーターって、キラキラして見えるかもしれませんが、実は努力と根気の世界なんです。
夢を追っても辞めていく人も多くて、仕事も収入も安定しないのが現実。
そんな私が保育士に興味を持ったのは、初めての子育てがきっかけでした。
うちの子は成長がゆっくりで、どう育てたらいいか分からず、育児ノイローゼ寸前に。
「子どもが生まれたら幸せな毎日が始まる」と思っていたのに、心はずっと砂色で。
何をしても楽しめず、孤独でした。
そんなとき子どもが保育園に通い始め、先生たちと関わる中でぐんぐん成長していったんです。
自分より若い先生たちが、子どもとフラットな目線で関わっていて、“教える”というより“一緒にいる”という感じ。それがうちの子には合っていたんだと思います。
話し方も関わり方もプロそのもので、「子どもに寄り添うってこういうことか」と思ったとき、ずっと抱えていた悩みが、パッと開けた感じがしました。
ちょうど育休明けでナレーターの仕事も落ち着いていて、 自然と保育士という仕事に惹かれていって。
でも、「保育士なんて、すごすぎてムリムリ!」って思ってたんです。
どこか自分とは縁遠い仕事だと思っていたけれど、あるとき友達に相談するとズバッと一言。
「やってみたらいいやん!」
その言葉に背中を押されて、保育士資格に挑戦することを決めました。
保育士資格取得への挑戦

夫や家族も「応援するよ!」と背中を押してくれて、通信制の養成校で2年間、勉強しました。
子どもたちも協力してくれて、お風呂の時間になると「ママ、ちょっと勉強タイムね」と宣言して机に向かったり、教科書をお風呂に持ち込んで読むこともありました。
とにかく毎日、一問一答や過去問を繰り返して、コツコツ積み重ねる日々。
「絶対合格するんだ!」という気持ちで、自分なりにできることを全力でやりました。
資格が取れたときは、ホッとした気持ちと「やったー!」の喜びで、心から嬉しかったのを覚えています。
安心できたベルサンテとの出会い

晴れて資格を取って、まずはパート保育士として働き始めました。
でも、保育士としての就職活動の仕方もよく分からないまま勤務を始めてしまって…。
自分の希望する働き方とギャップが生まれてしまいました。
ナレーターと両立できる働き方を理解し受け入れてくれる園を、自分ひとりで探すのは、難しくて…。
そんなときに、“派遣”という働き方を知りベルサンテとも出会いました。
実は最初、他の派遣会社から夜遅くに連絡が来たり、強引に求人を勧められたりしたこともあって、ちょっと不安もあったんです。
でも、ベルサンテのwakabayashiさんは全然違って。
強引さはなく、わざわざ近くまで来てくださって、直接話を聞いてくれました。
ナレーターとの両立が叶う私の働き方に合う園を一緒に探してくれたんです。
ちょうど、うちの子どもたちが通っている保育園にもベルサンテの先生が勤務していると聞いて、「あ、ここなら安心して任せられるかも」と決め手になりました。
今の園では、ナレーターの仕事があるときも、事前に相談してお休みをいただける環境。
本当にありがたいなと思いながら、日々気持ちよく働けています。
悩んだ日々が、寄り添う力になった

保育士としてのお仕事にも、少しずつ慣れてきました。
先生たちは、子どもたちに厳しさとやさしさのバランスをもって、いつも愛情を込めて関わっていて。まさに私が理想としていた環境です。
最初は不安もありましたが、何でも丁寧に教えてくださるので、とても助けられました。
保育を通して育児の知識も増えました。
以前は、子どもがかんしゃくを起こすとどうしていいか分からず戸惑っていましたが、今は落ち着いて対応できるようになりました。
ふと、あの頃の自分を思い出すことがあるんですよね。
「こんなふうに子どもと接することができていたら、あの時もっと楽だったかもしれないな」と。
だからこそ、同じように悩んでいる保護者の方に、少しでも寄り添える保育士でいたいと思うんです。
私にとっては、子どもを支えるのと同じくらい、保護者を支えることも大切な役割。しんどい思いをしている親御さんを支えることで、子どものHAPPYにつながる。そんな風に実感しています。
ダブルワークが教えてくれたこと

ナレーターの仕事は波があって、仕事が少ない時期は気持ちが不安定になることもありました。
でも、保育の仕事を始めてからは、その不安がずいぶん減って生活にも気持ちにも、安心感が生まれました。
そして意外だったのが、ナレーターの仕事にも良い影響があったことです。
ナレーター養成所で生徒にレッスンをする中で、「育てる」って、保育とすごく近いなと感じる場面が増えたんです。
すごくシンプルなことですが、「人の話をしっかり聞くこと」「目を見て話すこと」。
その大切さを、保育の現場であらためて教わりました。
そうした基本が自然と身についてきたことで、生徒ともより深く向き合えるようになった気がしますし、以前よりも自信を持って指導できる場面が増えたなと感じています。
「やっぱり、保育っていい」と思う瞬間は?

子どもたちにとって、私は「たまにいる先生」かもしれません。
でも、「先生ー!」と笑顔で手を振ってくれたり、「バイバイ〜!」と声をかけてくれたり。
あの一瞬しかない“プニプニで可愛い時間”を、一緒に過ごせることが何より嬉しいです。
そんな可愛い瞬間に立ち会えるこの仕事は、本当に素敵だと思います。だからこそ、私にできることを見つけて、現場の先生たちがより働きやすくなるように動いていきたい。
社会人経験は20年あっても、保育士としてはまだまだ新人です。 周りの先生たちの姿勢を学びながら、一歩ずつ成長していけたらと思っています。
保育士は、年齢を重ねてもキャリアを積んでいける仕事。
そんなところも、「やっぱり保育っていいな」と思える理由のひとつです。
大切にしている言葉

「終わりよければ全て良し」
若い頃は、一つのことにこだわりすぎて、なかなか柔軟に考えられない自分がいました。
出産をきっかけに、ナレーターの仕事が思うようにできなくなり、苦しい時期もありました。
でもその経験を通して、「状況に合わせて立ち位置を変えてもいい」と思えるようになったんです。
「ナレーターとして生きていく。」
昔はそれが全てで、他にやりたいことなんて存在しないと思っていました。
そんな私が、今保育士として働いているなんてビックリです。
保育士資格を取ったことで、自分の中に“武器”ができました。
「保育士です」と胸を張って言えることが、大きな自信と変化につながっています。
目の前のことにまっすぐ向き合っていれば、きっと最後には「やってよかった」と思える日が来る。
そう信じて、これからもナレーターと保育士、ふたつの仕事を楽しみながら、私らしく歩んでいきたいと思っています。
【編集後記 fromはるな先生担当の保育コンシェルジュより】
はるな先生、今回は取材にご協力いただきありがとうございました!
取材を通してやはり、はるな先生は本当に素晴らしい方だと改めて感じました。声優や保育士という二つの夢を持ち、どちらも実現された姿は本当にかっこよく、強い意志と努力の賜物だと思います。
特に、子育ての悩みをきっかけに保育士の道を選び、勉強や資格取得に挑戦されたお話にはぐっときました。
好きなことを仕事にする人は、自然と周りに情熱が伝わります。
説明会ではるな先生のお話を伺ったとき、生き生きとした表情や言葉からも力をいただきました。そして、そんな姿を日常的に見て育つ子どもたちは、きっと成長の中で前向きな影響を受けていくのだろうと感じます。
夢を追い続ける姿勢は尊敬の一言で、自分自身の将来を考える上でも大きな刺激になりました。
今回のインタビューを通じて、夢を持ち続けることの大切さ、そしてそれを形にしていく素晴らしさが多くの方に届くと嬉しいなと思います。はるな先生、これからも応援しています!
from 保育コンシェルジュ wakabayashi
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インタビュー・構成 ・文 : 野間直樹
文 : 堀池恵美
写真 :黒田彩加
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